Kudanを知る「6つの視点」

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産業を最深部から支える「超・ディープテック」

少数精鋭で狙うテック産業の最深層

 ディープテックを称する企業は多く存在しますが、先端技術そのもので勝負する企業は非常に限られています。

 テクノロジー産業を技術の深さで分けた時、これ以上は分解できない一番の深さにあるコア技術にあたる深層技術にKudanは位置しています。ここでKudanは、人工知覚(AP)の最も根本をなす情報処理の理論と手法に注力しており、これをアルゴリズムと呼びます。一方、人工知覚(AP)に関わる他社の大多数は、深層技術を他の技術と統合するかたちで、応用技術、完成品、ソリューションと順番にパッケージしていき、最終的にエンドユーザーに届けられます。

 Kudanが位置する最深部の深層技術は、地域や応用分野による差別化や細分化がしやすい上の層とは異なり、地域や応用分野を選ばずに事業展開できます。そうして、汎用的にありとあらゆる地域と応用分野に入り込んでいくことで、少数精鋭でも圧倒的な価値を作り出すことができます。また、「積み木は一番下のブロックが一番入れ替えが難しい」と同じ理論で、深層技術は一度入ったら置き換えが困難という優位性があります。

 このように事業領域として非常に有望で面白い深層技術ですが、相応のチャレンジとして、技術はグローバルトップを競い、事業も世界展開が求められます。このようなチャレンジに挑む企業は日本には極めて稀となっており、人工知能(AI)や半導体産業においてこの深層技術の層に注力する日系企業は存在していません。多くの新興企業は、固有の先端技術によるイノベーションを宣伝していても、事業の主戦場は上層にある場合がほとんどで、尖った深層技術を磨き上げるよりも、製品パッケージのためのシステム統合や個別カスタマイズに大半のリソースを割いているのが実情です。

 Kudanはグローバル育ちの世界的な先鋭技術集団として、少数精鋭で圧倒的な価値を作り出すため、真のディープテックともいえる、この深層技術の領域に注力しています(参照リンク)。

産業の黒子となる「ARM的ポジション」

 深層技術の企業は世界でも数が限られますが、米国に最も多く、そして欧州にも存在しています。その中でKudanが標榜し目指すのは、奇しくも同じ英国生まれのARM社のような企業です。

 ARM社はソフトバンク社による巨額買収でも有名になりましたが、CPUアーキテクチャという、CPUそのものよりも更に一段深い、ハードウェアともソフトウェアとも言えるような、ディープな技術を提供しています。

 半導体産業の巨人とされるNVIDIA社やIntel社と比べると、ARM社は圧倒的に組織規模が小さく、一般消費者への認知も非常に低いにも関わらず、最深部に位置するがゆえに、汎用的にあらゆるところに入り込み、市場シェアが95%超えと驚異的なポジショニングをしています。

 Kudanは「機械の眼」として、少数精鋭で最大価値、置き換え困難な「産業の黒子」のようなARM的ポジションを目指しています。

超・ディープテック – アルゴリズムは半導体と融合する

 そして、超ディープテックともいえるような深層技術に潜り込むことによって、将来的にKudanの技術は半導体と融合していきます。これは人工知覚(AP)に限らず、人工知能(AI)などその他の技術でも辿ってきたテクノロジー産業の王道であり、ソフトウェアとしてのアルゴリズムは普及するに従って、ハードウェアとしての半導体回路と融合していきます。

 具体的には、ソフトウェアは情報処理の指示書ですが、そのまま電気回路というハードウェアとして半導体に搭載することができ、このような融合が進むほどに、ソフトウェアもハードウェアも最大に効率化することができます。

 人工知能(AI)と比較すると、人工知覚(AP)はまだ普及前夜ではありますが、これから見据えるのは、まさしく人工知能(AI)がたどってきた道のりであり、そのために Kudan の取り組みは半導体産業にとって重要な意味を持つことになると考えています。(参照リンク